「BOX袴田事件」試写会に行く。

モッツ出版高須基仁氏に呼ばれ、右派系(コワい方々がいっぱい)の「日本の司法を考える会」主催の「BOX 袴田事件 命とは」試写会に行ってきた。
「BOX 袴田事件」は、狭山事件と同様、典型的な警察によるでっち上げえん罪事件を扱った社会派ドラマである。
監督は、連赤の「光の雨」や梅川の「tattooあり」、アラーキーの「愛の新世界」などを名作を作った高橋伴明氏。

映画を見る限り、袴田さんは完全無罪なんだが、無理矢理な自供によるでっち上げで40数年も拘置所に入れられ、すでに精神に異常をきたしているなんて、あまりにも辛すぎるよ。もし無罪となってシャバに出てきたとしても、袴田さんの人生は何だったのか。何のために生まれてきたのか。

最近、痴漢えん罪も多いというが(チューカクの原田君は常習ww)、こういうことは一般市民にとって全く無縁とは言えない。
ちょいとしたことがきっかけで、人ごとじゃなく誰しも獄中にぶち込まれることはありうる。
「話せばわかるだろう」なんて、まったくの妄想だと思っていいね。とことん逃げなきゃ。
不幸にも罠にはまると、とことん抜け出せないということだ。

一刻も早く袴田さんの無実が認められ、シャバに出る事は皆の願いだろうが、なかなか難しい。
有罪を無罪にするのは裁判官の恥となり出世もしないというし、組織優先の警察も絶対にでっち上げとは認めないだろうし、認めたら、いまさら袴田さんに謝りようがないからね。拷問した警察官や有罪判決を出した裁判官が有罪だからね。

こういうときは、やっぱり権力者に頼るしかないのだろう。
司法権力を上回る権力で働きかけるしかないだろう。
袴田事件も接見が認められたのは政治家の働きかけだというし。
俺には「人を裁くとは」というより、飛躍だけど「結局、世の中動かすのはカネと権力」って感じかな。

主催の「日本の司法を考える会」が裁判員制度にどういう見解を持っているのかはわからないが、
メディアに流されやすいバカ大衆が人を裁くとなれば、さらにひどい状況が生まれる可能性も大きいのではないか。
かといって、じゃあ誰が裁けば良いのだということになるが、やっぱり国が作った法律に則るので、国という事になるのだろうか。

ちなみに、俺は死刑廃止論者だ。
ただし、終身刑を導入、情状酌量を除き、一人でも殺したら、遺族がわかるように残された人生死ぬまで償いをするか、呉智英氏が主張するように「仇討ち」は認めるべきだな。
廃止の理由は、1.罰を与えるじゃなく(目には目を、歯には歯を)、罪を犯したものを教育するというのが近代刑法の考えだから。2.死刑と犯罪発生率の因果関係に根拠がないから。3.死刑は秘密裏に執行されるので、結局、遺族のためになっていないから(被害者はすでに死んでいるので関係なし)。

試写会後、会見する袴田さんの妹さんと同じくえん罪事件である免田事件の免田栄さん↓






関係ないけど、bauhausかっちょいいねー↓

ブルーマンデーもよく踊ったな。↓

ロバ夫くんも若かったなあ。↓